化学
グローバル化学業界 2030年の展望
イギリスの著名な作家であるL.P. Hartleyはその著書「The Go-Between」において、「過去とは一種の外国だ。そこではみんな、様子もやり方も違う」と書いている。同じことは、未来についても言えるかもしれない。少なくとも化学分野においては未来は異なる世界であり、未来を見据えることは決して簡単ではない。おそらく化学市場は他の市場と比べても予測が難しい分野といえるだろう。製品セグメントや地域による違いが大きく、かつ需要変動が激しいこの業界は、日々複雑に変化をし続けている。特に過去2年間は業界に劇的な変動があったこともあり、将来予測が更に難しくなっている。ローランド・ベルガーは本レポートにおいて、化学業界の成長と収益性を牽引する業界トレンド、需要のシフト、競争戦略それぞれについて定量・定性面から分析を行い、独自の見解を示している。
化学市場は今後も拡大が見込まれている市場である。実際、GDP成長率を下回るほどの低成長(年間2%程度)が予測される北アメリカとヨーロッパを筆頭にその成長ペースが鈍化しても、市場規模全体としては次の20年で2倍以上になると予測される。今後20年で、中国が世界最大の化学市場としてヨーロッパ市場と北アメリカ市場を凌ぐ規模になり、化学市場の中心がいや応なく東にシフトする可能性が高い。また、インドやその他アジア諸国もまた有望な市場といえる。これらの市場は年間5~7%の成長を遂げる可能性がある。特にアジアにおけるプラスチックと専門化学製品分野では、魅力的かつ高度成長の機会に恵まれ続けるだろう。例えば、汎用プラスチックは短期的には年8%以上、長期的には年6%成長すると予測できる。塗料や塗装の影響を加味すると、年6.5%を上回る長期的な成長が予測される。新興国の成長市場において、成長はGDPを優に上回り、加速し、より味が良い食品や住居の装飾等へのニーズが、消費者の収入と共に増大していくだろう。化学市場だけでなくその周辺産業においても、そのような可能性が十分にある。
A_different_world_Chemicals_2030.
ポーランドの化学業界分析 (2007年12月)
東欧諸国がEUに加盟して以来、各国の経済は着実に成長している。ポーランドの化学業界も大きく成長しているが、未だ西欧からの輸入依存度が高い。一方、西欧企業は中・東欧に積極的に進出を図るが、中・東欧の現地生産量には限界があり、今後も西欧から輸出せざるを得ない状態にある。ポーランドにおける化学業界の現状とともに企業が他国企業と競争するための解決策を調査している。
Roland_Berger_Building-on-own-strengths_Polish-Chemical-Industry_20071203.pdf (PDF, 1715 KB)
