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百貨店

in brief

かつて「小売の王様」と呼ばれた百貨店ですが、成長に向けた指針を見失っている状態です。不振は十数年も続き、ついには未曽有の金融危機によってさらなる打撃を受けました。もはや百貨店という業態に拘泥することは許されない時代です。GMSのプライベートブランドが一部の百貨店に置かれるようになったことは、象徴的な出来事だと言えるでしょう。

百貨店は、かつての威信をよい意味で捨てなくてはならないでしょう。百貨=ワンストップの価値は何なのか。百貨店の果たす役割は「不動産仲介業」なのか、それともやはり小売業なのか。競合する専門店に対して、どういった差別性を提供するのか。そもそも低価格に対応するのか。バイイング、マーチャンダイジングの力をどのように維持させ、さらに強化していくのか。合従連衡は何のためなのか。その先の夢は何か。

自らのプライドを一旦捨て、先入観なく、透き通った目で、消費者と小売業のあり方を見つめなおすことが重要です。消費者ニーズが変わりゆく昨今においては、自らのあり方を捉えなおす好機でもあります。ピンチはチャンスなのです。

ローランド・ベルガーは、自らの持つ欧州の事例も合わせ見ながら、今後の百貨店のあるべき姿をクライアント企業とともに考え抜き、最適解を必ず見出す覚悟をもって、ご提案に臨む腹積もりです。

プロジェクト事例

有力百貨店における現場力強化

消費力の高い独自の顧客を抱え、集客力の高い店舗を持ち、また小売ブランドとしての信頼感を勝ち得てきた百貨店A社。しかしながら、これまでの業界常識にとらわれない業態の出現や、消費者嗜好の多様化、外商事業の低迷により、ここ近年売上は減少傾向にあった。従来の方向性では成長が担保されなくなるという危機感から、現場にも徐々に疲弊感が感じられるようになっていた。そこでA社は、現場を象徴する、商品、人づくり、顧客情報管理の3つの柱において、強化・改革を行なうことにした。

商品は、A社の提供価値・メッセージを体験してもらい、具現化する重要な手段である。A社ならではの「ここでしか入手できない」商品を企画することで差別化を図る手段を検討。他社で入っている売れ筋ブランドを漏れなく揃えることに軸足を置くのではなく、A社のPBブランドを充実させ、普通には買えない特注品や限定品を提供することで希少性をアピールし、最重要顧客を満足させることを目指した。

人(=販売員)は、A社のメッセージを伝道する媒体であり、顧客の体験をサポートする役割を担う。ローランド・ベルガーの強みのひとつは社内の人材に徹底したインタビューを行ない、そこから戦略につながる示唆を得ること。販売員のインタビューを通じて、彼・彼女らの個々にある「想い」を拾い上げ、全社的な戦略へと昇華させていくことを目指した。販売員アンケートも、より現場感があふれる言葉を拾うような項目へと変更した。また「店長会議」の仕組みも見直し、時には店長だけでなく一般販売員も参加し、意見を吸い上げるだけでなく、重要な指針やトップマネジメントからのメッセージを発信する場とし、現場にいる個々の販売員のモチベーション向上にも努めた。

商品・人づくりを支援するのが顧客情報管理ツールである。顧客情報管理においては、テナントとして入居するアパレルブランドとの提携により、フロア全体の情報や他店舗も含めた買い回り状況を分析し、商品企画への反映や商品陳列の最適化に活用するプロセスを高度化。どういった回遊経路の中で何を購入をするのかといった購買パターンや、動線における各ブランドの比較状況などを把握することにより、売上向上の1つのドライバーとなった。これまで販売員の属人的な経験や勘に頼っていたものを、ツールを用いることにより「見える化」し、次のアクションにつなげることが可能となった。

上記の取組みを継続的に行なうことにより、現在A社では徐々に現場にも活気が取り戻されつつあり、更なる成長への土台が築かれつつある。

主なプロジェクト実績

● 大手百貨店の中期戦略策定
● 大手百貨店における将来ビジョン策定

our experts

ディルク・ファウベル
パートナー
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鬼頭 孝幸
パートナー
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